農家民宿 梨楽庵ブログ

絵手紙

梨楽庵

 梨楽庵の玄関の暖簾をくぐり抜けるとお客様をお迎えするために、妻が花を生けたり、季節感のある小物を置いたり、小さな趣向を凝らしています。正面には毎月、あるいは、2ヶ月に1回程度、絵画作品を掲げて歓迎しています。8月下旬から9月上旬には、広島に嫁いだ実姉の水彩画を掲げています。

   二十世紀梨が田舎から届く 梨箱を開けると はちきれんばかり

   まるまるとして立派だ   一生懸命育てた梨をありがとう

   やっぱり うまい  食べながら いい梨が出来 喜んでいる姿が見える

   ようこそ ありがとう

 もうかれこれ20年くらい前のことです。姉は趣味で描いた絵手紙を時々送ってきてくれました。梨や野菜など我が家の自家農園で収穫した農作物を送った時などに、お礼状として絵手紙で感謝の気持ちを伝えてくれたのだと思います。

 絵手紙を何度か受け取っていたある日、「やっぱり姉さんの絵手紙は、絵も上手だし、添えてある言葉もいいなあ。これは素人が描いた作品じゃあないよ。姉さんの持って生まれた才能が生み出したものにちがいない。よし、決めた。姉さんにもっと大きな作品を依頼して、我が家に掲げることにしよう。」ありがたいことに、姉さんは弟のわがまま勝手な要求を広い心で受け止めてくれました。

 梨楽庵では、玄関やリビングルームや床の間などに、姉さんの作品を季節に応じて掲げています。梨作りに一生を捧げた今は亡き母も書道の才があり、遺作を掲示しています。著名な画家や書家の高額な作品で遠来のお客様をお迎えするのではなく、身近な家族や郷土の知人の心温まる作品で歓迎するのも、令和の時代の農家民宿の新しいおもてなしのあり方ではないでしょうか。梨楽庵にお越しいただき、小さな芸術の秋と食欲の秋を一緒に満喫していただくことを願っています。

*ちなみに、梨楽庵のタイトルロゴマークもジャム3姉妹のシールも姉の作品です。