お菓子の壽城
風景










山陰自動車道米子東ICを下りて、田園地帯を北へ向かって車を走らせていると、左側斜め前方にお城が見えてきます。昨年から一躍注目を浴びるようになった最強の城「米子城」ではありません。10月4日のブログで紹介した山陰銘菓「因幡の白うさぎ」を製造販売している(株)壽製菓が、平成5年(1993)に米子城をモデルに“築城”したお菓子のテーマパーク「お菓子の壽城」です。
壽城の一番人気は、「傳統珍菓白とち餅」です。奥深い山地で採れた「栃の実」を主原料として、餅米を蒸して、小豆のこし餡を包んだ逸品です。第22回全国菓子大博覧会で最高位賞の「名誉総裁賞」を受賞しています。二番人気は、「傳統珍菓赤とち餅」です。小豆の粒餡で栃餅を包み込んでいます。内と外の組み合わせと小豆の餡の製法を変えて、紅白の縁起物としてもお客様に喜んでもらいたいとの意図が感じられます。
「傳統珍菓とち餅」は、今や赤も白も大人気で、週末には何箱もお買い求めになるお客様で“城内”は大変混雑しています。お菓子のテーマパークをコンセプトに“築城”された壽城ですから、鳥取県の西部地区から隣県の島根県のお菓子の名産品が取り揃えてあります。銘酒や海産物の各種の加工品や創業明治三十五年の「米五」謹製の名物駅弁「吾左右衛門鮓(ずし)」も購入できます。
「お菓子の壽城」は、今年で“築城”30周年を迎えるそうです。先日、壽城を訪ねると、屋台風のお店が誕生し、新名物「焼きとち餅」を販売していました。鉄板の上でとち餅を焼いている店長に「4月にお店に来たときには焼きとち餅はなかったと思いますが…。」と尋ねると、「はい。ありませんでした。9月にここ壽城だけで限定販売を始めたのです。今年で30周年になりますので、新商品の開発に取り組んでいたのです。」
パンフレットを読むと、「秘伝の製法でアク抜きをした栃の実入りのとち餅。餅に焼き目を付けたことにより、栃の香ばしさが引き立ち、外はパリッと、中はやわらかく仕上がりました。ほど良い甘さの餡と、とち餅の絶妙な味わいを、どうぞお楽しみください。」と書いてありました。
鉄板の上で焼かれているとち餅から香ばしいかおりが漂い迫ってきたので、試しに一つ購入しました。「うまい!パンフレットの説明の通りだ。出来たてのホヤホヤということもあってか、とち餅と中の餡が“絶妙な味わい”でした。30周年をお祝いする新商品としては最高の一品、いや、逸品の完成です。おめでとうございます。
壽城では、工場見学もできます。2階には「すなば珈琲」が出店し、コーヒーだけでなく、各種の飲食もできます。10月24日付けの地元紙を読むと、鳥取県観光連盟が主催して「優良観光みやげ品審査会」が開催され、「白とち餅」が1位、「赤とち餅」が2位だったようです。審査結果の後押しによって、「紅白のとち餅」はますます売り上げを伸ばすことでしょう。今や「お菓子の壽城」は、鳥取県の一大観光名所になっています。
*「お菓子の壽城」へは、梨楽庵からは車を利用すれば50分ほどで到着します。山陰自動車道が全通すれば、40分ほどで到着します。
