8020運動
梨楽庵

前庭のさつきが満開です!今が見ごろです!

区民による海岸清掃で浜がきれいになりました

梨楽庵の裏の海はとってもきれいですよ
今日、6月4日は虫歯の日の記念日になっていた時代がありました。それは、1928年から1938年までで、日本歯科医師会が実施していました。6は(む)、4は(し)で、むしの語呂合わせから決められたようです。平成25年度より6月4日から6月10日までが「歯と口の健康週間」に指定され、様々な活動が行われています。
歯の予防は単なる虫歯対策だけでなく、人間の健康にとってとても重要な健康予防だと言われています。厚生労働省と日本歯科医師会は1989年から「80歳で20本以上自分の歯を保とう」という8020(はちまるにいまる)運動を提唱しています。20本以上の歯があれば、ほぼ不自由なく食べることができ、健康寿命も延びると言われています。
もう8年ほど前のことです。新聞を読んでいると、「いきいき人生よい歯のコンクール」の記事に衝撃を受けました。最優秀賞に選ばれた当時90歳の鈴木さんは、合計32本ある歯のうち、何と31本が残っていたそうです。
実は今から26年前、ヨーロッパ海外研修に出かけるための事前説明会がありました。その時担当者の方から「2週間ほど海外で生活することになります。持病がおありの方は常備薬をご準備ください。研修中に歯痛で悩まれる方もありますので、ご心配の方は出発されるまでに歯科受診されることをお勧めします」との説明を受けました。
私には虫歯はなかったのですが、念のために歯の点検をしてもらおうと思い、歯医者さんに出かけました。歯の検査が終わると、歯医者さんが「なかなかよい歯をしておられますね。8020運動って、ご存じですか」と問いかけられました。一度も聞いたことのない運動名だったので、どんな内容なのかと尋ね返して、初めてその運動のことを知ったのです。その時です。「よし、8020運動に取り組んでみよう。できれば80歳で25本以上は残したい」と目標設定をしたのです。
子どもの頃の記憶を辿ると、祖父母は常時入れ歯だったように思い出されます。祖母が口を大きく開けて、口の中から歯が何個かついたものを取り出すので不思議そうに見つめた記憶がかすかに残っています。入れ歯を外した祖母の顔は少し口元がへこんだように見えました。祖母が入れ歯を洗浄し、再び口の中に入れると、カポンとはまり、祖母の顔がもと通りにもどるので、手品を見ているような不思議な感じでした。
私の父母も高齢になってからは歯痛に悩まされ、入れ歯が必需品でした。ある時、息子の私に「おまえは良い歯をしているんだから大事にしなさいよ。入れ歯をつけて食事をすると料理がおいしくないけな」入れ歯をつけて食事をしたことがないので、母の言葉の真偽のほどは定かではありませんが、できれば三度の食事を美味しく食べたい願望のある私の心に強く響いた母の言葉でした。
私の歯は子供のころから丈夫な方でした。虫歯の治療は大学生の時に一度歯科受診しただけです。それ以降は、虫歯のために歯医者さんのお世話になったことはなく、歯痛という痛みがどんな痛みなのかわからないままでした。生まれ育った故郷には小さな漁港があったので、ほぼ毎日のように魚料理を食べていました。小骨などはガリガリと食べていたので歯が丈夫になったのかもしれません。
ヨーロッパ研修前に歯科受診した歯医者さんの指導のおかげで、私はあの時以来、26年間、定期的に年間3回か4回受診しています。歯痛の自覚症状がないときも受診を継続しています。ある時、歯医者さんに「先生、8020運動、私は達成できますでしょうか」と問いかけると「大丈夫だと思いますよ。でも、20本ではなく、もっとたくさん残すように努力しましょうね」と優しく答えてくださいました。
鈴木さんの新聞記事には、さすがに、上には上があるものだと度肝を抜かれました。しかし、この記事のおかげで、それ以来、鈴木さんを目標に定め、私の三種の神器である、「歯間ブラシ」と「ワンタフト」と「歯ブラシ」を使って食後の歯磨きをより丁寧に行おうと決意をしたのです。
私の第二の人生はまだまだしばらくは続くと信じています。8020運動の達成感を感じるまでに脱落するわけにはいきません。数年前から三種の神器に加えて、歯並びの様子を見ながら、「糸ようじ」も使用しています。歯を予防する取り組みの時間は、1日24時間の中のほんのわずかな時間ですが、自分の命を大切にする時間だと考え、これからも地道に歯の予防に取り組んでいこうと思います。
