農家民宿 梨楽庵ブログ

山陰海岸ジオパーク

風景

  太古の火山の噴火により海に流れ出た溶岩

  玄武岩による岩石海岸が広がっています 

 大噴火により溶岩流となって海に流れ出た玄武岩

  石脇から見える海に突き出た海岸段丘

  海岸段丘、海食崖、岩石海岸が見られます

 町内には全国レベルのきれいな海が広がっています

  泊地区の西隣にある宇野地区の溶岩地形

   大量の溶岩流が海に流れ出ています

   押し上げられて突き出た巨岩の溶岩

 平成27年(2015年)に三朝町の三徳山が大山隠岐国立公園に編入されて話題になりましたが、山陰海岸ジオパークについては、まだ認知度は低いのではないかと思います。山陰海岸ジオパークとは、鳥取県と兵庫県と京都府にまたがる山陰海岸国立公園とその周辺からなるジオパークです。山陰ジオパークは平成22年にギリシャで開催された国際会議で認定されました。

 ジオパークとは、科学的に見て特別に重要で貴重な美しい地質遺産を含む自然公園のことです。ジオパークは自然遺産を保護するだけでなく、その地域で行われているガイドの育成や地域振興策などの継続的な活動も重視されていて、4年に1度の見直しもされています。鳥取県内では、浦富海岸地域と鳥取砂丘地域と浜村から青谷にかけての地域が認定されています。

 今のところ、鳥取県内の中部地域や西部地域はジオパークに認定されていませんが、個人的には特別に重要で貴重な地質遺産の観点からみると、湯梨浜町内はすっぽりとジオパークに認定されるだけの価値があると感じています。

 その理由は、すでにジオパークに認定されている青谷地域の海岸線は青谷で途切れているのではないからです。古代の火山活動によって流れ出した溶岩地形は青谷のすぐ西隣の湯梨浜町泊地区へと続いているのです。湯梨浜町小浜地区の東側には遠くから眺めてもはっきりとわかる海岸段丘が広がっています。

 石脇にある栽培漁業センターから泊港に通じる海岸道路の崖下にも溶岩地形や日本海の荒波によって形成された甌穴(おうけつ)も見られます。石脇地区の砂浜と園地区から宇谷地区にかけて広がる一里浜では「鳴り砂」現象も見られます。溶岩地形はさらに西側の宇野地区から橋津地区の海岸にも見られます。

 湯梨浜町のシンボルの一つである東郷池は湖山池と同じで、海だったところが砂浜によってせき止められ、海水も流れ込む汽水湖であり、大変貴重な自然環境が守られています。黒いダイヤと呼ばれるシジミも豊富に水揚げされています。また、東郷池は池の中から温泉が噴出するという他地域にない特色があります。東郷池の周囲には弥生時代の遺跡や古墳が数多く残っています。戦国時代の山城跡も多く残り、町内には滝も二カ所あります。羽衣伝説も残り、歴史的にも価値ある地域です。

 今はまだ、ジオパークには認定されていませんが、専門的な方々が調査され取り組みを始めれば、湯梨浜町内もジオパークとして認定され、観光客の誘客にも大きく貢献するのではないかと考えています。専門性の少ない私見なので、一笑に付されるかもしれませんが、湯梨浜町の新たな誇りの一つになるのではないかと密かに期待しています。

*甌穴(おうけつ)…くぼみに入った石が川の急流や海の荒波によって回転し、岩を削ってできた穴のこと