山陰銘菓 因幡の白うさぎ
風景

鳥取県民に愛されている山陰の代表的な銘菓です
ご存知ですか。2021年7月28日~8月11日に行われた全国47都道府県代表の中から「推し土産全国1位」を決める楽天市場の企画で、山陰銘菓「因幡の白うさぎ」が32万票の応募の中から6万票を越える投票を獲得し、見事1位に輝いたのです。
“因幡の白うさぎ”は、古事記に記された白ウサギの神話を題材にして作られた、米子市に本社を置く(株)壽製菓の代表作です。この和菓子は鳥取県いや、島根県を含めた山陰を代表する銘菓中の銘菓です。特に鳥取県民でこの和菓子を食べたことのない大人は一人もいないと言っても過言ではありません。
裏千家のお家元は、銘菓の条件として、「お茶席で菓銘が話題にのぼると話が広がる和菓子こそ銘菓である」というお話をされています。菓銘とは和菓子の名前のことで、短歌や俳句、花鳥風月や地域の歴史や名所に由来したものが多いです。
日本人なら必ず、“因幡の白うさぎ”の神話は、家族からであったり、保育園や幼稚園の先生から「読み聞かせ」の時間に紙芝居でお話を聞いています。誰もが知っている名前だからこそ、和菓子の題材に選ばれたのでしょうが、知られすぎていることは、制作者にとっては、プレッシャーもかなりのものがあったはずです。
今は抹茶餡もありますが、元祖“因幡の白うさぎ”は、白餡を薄茶色の皮で柔らかく包み込んでいます。ちょうど、ワニたちにだまされて赤裸にされてしまった白ウサギが、大国主命の教えに従って、がまの穂に包まれて、柔らかな白肌が蘇った直後をイメージしたかのようです。シンプルでかわいらしい形は子どもたちにも親しみが感じられ、大人気の和菓子です。

白あん(右)と抹茶あん(左)の2種類があります
令和8年3月15日、何と、名菓“因幡の白うさぎ”がギネス世界記録を達成しました。お菓子でギネスに挑戦するイベントは、鳥取県米子市のコンベンションセンター(愛称:ビッグシップ)に寿製菓の従業員やその家族方たち300名以上が集まって開催されました。
挑戦したイベントは、“うさぎの目付け体験リレー”でした。お菓子の因幡の白うさぎには、赤い目が付いています。この赤い目を描き入れて次の人へと交代していくやり方です。赤い目となる野菜エキスが入った容器がバトンとなります。
リレー方式で和菓子に飾り付けをするギネス世界記録挑戦は、今回が世界初の試みでした。バトンを受け取ったら5秒以内に作業を始めなければならないという条件があり、ギネス公式認定員がチェックしました。
実は、今から58年前の昭和43年(1968)年名菓が誕生した当時には赤い目はなかったのです。誕生のきっかけは、「赤い目があったらかわいいのに」という小学生の一言でした。この小学生さんは“目の付け所”がすごいです。現在の形になったのは、46年前の昭和55年(1980)年からでした。
ギネス世界記録として認定されるためには、250人以上が途切れることなくリレーを完成させなければなりませんでした。開始から1時間が経過し、250人を突破しました。最後の一人が349目でした。公式記録員によって結果発表が行われ、「リレー形式でスイーツにデコレーションをした最多人数」としてギネス世界記録に認定されたのです。
「推し土産全国1位」に甘んじることなく、世界記録に挑戦しようとする寿製菓の企業としての開拓者精神は見事というしかありません。さすがは山陰地方を代表する老舗メーカーです。
旅に出て終わりが近づき悩むことは、お土産を何にしようか、ということです。鳥取の旅先のお店で困ったときには、“因幡の白うさぎ”をお買い求めください。家族や友人に喜んでいただけること、間違いありません。

これは鳥取砂丘コナン空港の売店です。鳥取駅など主要な駅や観光地の売店には、ほぼ間違いなく置いてあります。
