農家民宿 梨楽庵ブログ

とっとり県民の日

梨楽庵

  ふるさとの山、伯耆富士「大山(だいせん)」

 今日、9月12日は、平成10年(1998年)に“とっとり県民の日”に制定されました。この日は、鳥取県民がふるさとについての理解と関心を深め、ふるさとを愛する心を育て、自信と誇りを持てる鳥取県を、力を合わせて築きあげることを心に願う日、として決められました。

 9月12日に定められた経緯を紹介します。明治4年(1871年)7月の廃藩置県によって江戸時代の“藩”は廃止され、全国に3府302県が置かれました。このとき、旧鳥取藩の因幡国と伯耆国の領域と播磨国の一部を加えた「鳥取県」が誕生したのです。

明示4年7月14日~11月2日 旧鳥取藩領と播磨国の一部(神東、神西、印南の三郡のうちの24ケ村)で鳥取県が誕生しました

明治4年12月27日~明治9年4月18日、鳥取県に隠岐島が合併される

 ところが、明治新政府は、無駄な経費を削減する等の理由によって、わずか2か月後の、明治4年9月には大規模な府県統合を行い、全国は3府35県となったのです。302県から35県への変革は、今の時代感覚では信じられない出来事です。

 この大変革の荒波を受けたのが鳥取県でした。鳥取県は旧藩政時代の意識が抜けきれず、新政府にとっては統治上問題の多い県とみなされ、明治9年8月に鳥取県は廃県となり、島根県と合併し、鳥取県は消滅してしまったのです。

明治9年4月19日~明治14年9月11日、鳥取県は島根県に合併されました

 県庁は松江に置かれたため、旧鳥取県は情報の伝達が遅れ、産業も停滞するようになりました。合併によって生活がより一層苦しくなった旧鳥取藩の士族たちの間には、不平や不満が渦巻き、事件や反乱が発生するようになりました。新政府も不平士族たちの動向を注視するようになりました。

 その後、鳥取県復活の機運が高まり、旧鳥取士族を中心に鳥取県再置運動が本格化するようになりました。新政府へ再置の陳情書が提出されると、実情を調査させるために、新政府は参議の山縣有朋(やまがたありとも)を山陰地方へ派遣したのです。新政府は、山縣の実情報告にもとづき再置を決定し、明治14年9月12日に再び鳥取県となったのです。

明治14年9月12日~鳥取県が再置されました(鳥取県域の変遷は鳥取県立博物館パネル資料から転載しています)

 そして、その日を記念し、“とっとり県民の日”と定められたのです。県民の日が制定されたねらいの一つは、子どもたちに「ふるさとを愛する心」を育てたいという願いでした。

 私が小学生だった頃、社会科で学習したことは、「鳥取県は全国で人口が一番少なく、工業もあまり盛んではなく、自慢できることは、鳥取砂丘と大山と二十世紀梨ぐらい」で、魅力の少ない県というマイナスのイメージでした。

 ところが、社会科が大好きで、中学校で社会科を教える教師となり、旅行が趣味の一つで全国47都道府県を訪れるにつれて、ふるさと鳥取県の素晴らしさをしみじみとかみしめるようになったのです。

 今から11年前の平成27年(2015年)、三朝町の三徳山周辺が大山隠岐国立公園に編入され、鳥取県は東部・中部・西部の3つの地域に国立公園を持つことになりました。つまり、鳥取県は県内の全域が国立公園ということです。

 県内の海は沖縄と同じくらいの美しさだと言われています。日本海は暖流と寒流のおかげで、魚の種類も豊富です。近年は夏の暑さが厳しくなっていますが、冬の寒さと雪の量が適量なため、米や野菜や果物も多品種が栽培できます。種類が多いだけでなく、農家の方々の努力によって、それぞれの作物の品質が全国と比べても高いレベルにあります。

 地方創生が叫ばれ、政府は日本を訪れる外国人観光客を全国的に増やす政策を進めています。鳥取県を訪れる外国人観光客の数も毎年増えています。四季の変化があり、豊かな自然と歴史と文化のあることが日本の最大の魅力です。その日本の中でも、特に鳥取県には全ての魅力がコンパクトに凝縮されているのです。

 微力ながら私がブログ発信するのも鳥取県の魅力をより多くの人たちに知っていただきたいからです。

 最後に今はほとんど歌われなくなりましたが、“鳥取県民歌”を紹介します。子どもの頃には様々な行事のときに歌っていた記憶があります。曲も力強く、歌っていると元気になるような感じがしました。

鳥取県民歌「わきあがる力」 作詞 鳥取県県民歌制定委員会 作曲 團伊玖磨

1番 大山は さやかに晴れて 水清く 

   湯けむりのぼる

   ゆたかなる 緑の大地 美しき 

   ふるさとたたえ

   鳥取 鳥取 鳥取県民 すこやかに 

   生きるしあわせ

2番   梨の実は 枝もたわわに 陽(ひ)に映(は)えて 

   稲穂(いなほ)ゆれる

   建設の  若きうたごえ わきあがる 

   力みちて

   鳥取 鳥取 鳥取県民 たくましく 

   歩(あゆ)むよろこび

3番 遠き世の 歴史を受けて 日本海 

   しおざいうたう

   夢をよぶ 砂丘のかなた あらたなる 

   文化をひらき

   鳥取 鳥取 鳥取県民 もろともに 

   明日(あす)をきずこう

ユーチューブで視聴できますので、是非3番までお聴きください。