農家民宿 梨楽庵ブログ

砂の美術館・日本編を常設展に~その2~

梨楽庵

    鳥取県内の方たちは、まだ入館されていない方が多いのではないでしょうか。是非とも、一度訪れてみてください。以下に、「その2」をブログ発信します。 

 毎年のことですが、ゴールデンウイークは梨の小袋かけの時期なので、県外へ出かけたことはほとんどありません。なので、ゴールデンウィークの前後に近場でゆっくりと過ごしています。

 4月13日に大阪・関西万博が開幕して以降、人々の関心度は急速に高まっています。県内でも3月30日に47都道府県で最後発の鳥取県立美術館が倉吉市に開館し、テレビや新聞等で大々的にニュース報道されています。しかし、大型連休前の私の一番の関心事は、「砂の美術館・日本編」でした。

 屋外や仮設テント内で展示されていた2006年の開館当初から砂の美術館を訪れていますが、毎回精巧に制作された砂像を驚きの目で鑑賞し、「砂で世界旅行」を楽しんできました。第16回目の今回の展示は「日本」がテーマです。大阪・関西万博を想定してテーマに選定されました。

 高揚する気持ちを抑えながら、4月25日(金)の開幕初日の開館直後に入館しました。展示場には、スサノオノミコトとヤマタノオロチの砂像から始まり、弥生時代から戦後の高度経済成長の時代までの、日本の歴史と文化の粋(すい)を表現した19の作品が展示されていました。どの作品も見応え十分、世界編も見事でしたが、日本編はより精密に細部にわたって表現がされていて、しかも立体感があり、砂像が動き出すような錯覚を覚えたのです。

 満足感一杯で退館したにも関わらず、突然、不安感が襲ってきたのです。「会期が終わったら今回も作品を崩して砂に戻してしまうのだろうか」と。展示期間が終わると、作品を崩して、次回はその砂を再利用して新たな作品を制作するのが砂の美術館のコンセプトだからです。

 不安感が高まる中で、ある考えが浮かび上がってきたのです。それは「日本編は常設展として残す」という考えです。第一の理由は、日本編には日本の歴史と文化の粋を集めた作品が展示されていて、大人から子どもまで砂像を通して日本を見つめ直すことができる最高の教材だからです。

 第二の理由は、数年後には鳥取砂丘の西側に高級リゾートホテルが開業します。インバウンドの人たちにとっても、世界中でここにしかない日本文化の粋を集めた砂像のテーマパークは、海外からわざわざ訪れるだけの価値は十分すぎるくらいあります。しかも、鳥取砂丘とセットで楽しむことができるなんて、最高ではありませんか。

 第三の理由は、鳥取砂丘は圧倒的な存在感ですが、唯一弱点があります。天候に左右されることです。風雨の激しいときや雪が降る冬には見学が困難になります。しかし、そんな時でも、唯一無二の「砂の美術館・日本編」に立ち寄っていただくと、十分満足して鳥取の旅を楽しんでいただけるのではないでしょうか。矢継ぎ早に、日本編を常設展にという思いと、その理由が頭の中を駆け巡ったのです。

 「砂の美術館・日本編」に入館して3日後、ついに思いが満ち溢れ、新聞投稿を決意したのです。日本編をご覧になった方の中には、私と同じ思いの人がいるかもしれません。もしも投稿が採用されたなら、常設展への動きが広がるかもしれません。4月29日の午前に原案を推敲し、午後投稿しました。

 ところが、投稿したために、翌日から新聞の投稿欄が気になり始めたのです。「一週間ぐらい待てば載るかもしれないな。いや、二週間後かな」しかし、待てど暮らせど、音沙汰はありません。

 投稿してから4週間が経った日、何気なく新聞をめくると、「私の視点」に投稿が掲載されていたのです。驚きと喜びが交錯した複雑な感情が湧き上がってきました。掲載されたということは、私の考え方は無謀な暴論ではなく、公にして世に問う価値があるかもしれないということかもしれません。

 地元紙の日本海新聞で投稿を読まれた方、このブログをお読みになられた方、まだ日本編をご覧になられていなかったならば、是非とも砂の美術館をお訪ねになってください。そして、意を同じくされたなら、常設展への賛同の声を上げていただくと大変ありがたいです。よろしくお願いいたします。

*日本海新聞の「私の視点」への投稿は700字以内の制限があります。字数制限があると、自分の思いが十分には伝わらないのではないかと心配でした。掲載していただき感謝の気持ちで一杯ですが、常設展への思いをもう少しだけお伝えしたくて、「その2」をブログ発信しました。