農家民宿 梨楽庵ブログ

今日は「節分」、明日は「立春」

梨楽庵

      鬼は外、福は内

   蕗の薹(ふきのとう)を収穫しました。

    ふきのとうの味噌を作ります。

   毎年、立春の前後にふきのとうが姿を現します。

  ふきのとうを使って、ふきのとう味噌を作ります。

      ふきのとう味噌です。

  ご飯にのせて食べます。早春の珍味です。

 地球温暖化を飛び越えて、近年は地球沸騰化が地球環境の最大の課題だと言われています。沸騰化の影響を受けて、四季の変化が明瞭な特色を持つ日本の気候も、近年、微妙に変化してきています。しかしながら、四季折々の自然の移り変わりに応じて感性を磨き、独自の文化を築き上げてきたのが日本の先人たちでした。

 日本には春・夏・秋・冬の4つの季節があります。昔の人は季節をさらに細かく24個に分けて考えました。というのは、季節は春から夏に、夏から秋にある日突然変わるわけではありません。少しずつ少しずつ微妙に季節は変わっていきます。昔の人は、だいたい15日間くらいで季節が細かく移り変わると考えました。つまり、1年は12か月ですから、1か月に2回変わるとすると、1年で24回季節が変化すると考えたのです。

 そして、春、夏、秋、冬の4つの季節の始まりの日、つまり、立春、立夏、立秋、立冬の前日を、季節を分ける日という意味で、“節分”と名づけたのです。江戸時代以降は、2月の立春の前日を一般的に「節分」と呼んでいます。節分の日には、日本では伝統的な行事として、外からやって来る悪い鬼をやっつけるために豆をまいて追い払い、家の中には幸せがやってくるようにと願って、「鬼は外、福は内」と声を張り上げながら、豆をまきます。

 この鬼ですが、鬼はどこからかやってくるのではなく、鬼は私たちの心の中にたくさん住んでいると思います。この鬼は、周りの人たちにいやな言葉を投げつけたり、陰で悪口を言ったり、時には暴力をふるったりします。この心の中に潜んでいる悪い鬼を自分の力でやっつけて、人に対してやさしく接し、思いやりのある言葉かけをしようと決意する日が節分の日だと考えるようになりました。お正月に新たな年を迎え、誰もが1年の決意をするのですが、月日が経つうちに決意がぐらついてくるものです。だからこそ、ひと月ほど経った節分の日に、新年の決意を思い出すことが必要なのかもしれません。

 節分の次の日を「立春」と言います。立春とは「春が立つ」と書きます。つまり、暦の上では、この日が春の始まりの日なのです。実は、立春から約1か月の間が日本の季節の中では最も天気が変わりやすい時期なのです。大陸からの冷たい高気圧が日本列島を覆うと、寒さの厳しい真冬となります。しかし、高気圧が去ると「今日はもう春かな」と思われるようなポカポカ陽気となります。冬と春が押しくら饅頭状態でお互いに戦っているのがこの時期なのです。

 身震いするような寒い日やポカポカ陽気が繰り返されるので体調を崩しやすい時期ですが、より一層健康管理に気をつけながら過ごしていきたいと思っています。