キャンプイン
梨楽庵

天神川から眺めた大山の雪景色です

来週の寒波がやってくると一面、真っ白になることでしょう

コハクチョウ?の群れが一休みしていました

二十世紀の徒長剪定は終了しましたが、まだ花芽剪定などが続きます

2本の王秋(おうしゅう)の若木の棚付けは終了しました
暦の上では、1年は1月から始まりますが、日本では役所や会社や学校も4月が新年度のスタート時期になっています。現職の頃、4月始まりでずーと生活していると、仕事は4月から準備し、実りの秋頃に成果をあげ、翌年の3月までは残務処理の感覚で勤務していたように思います。
しかし、よくよく考えて見れば、新たな年度が始まる4月からの生活で、納得のいく成果を上げるための目標を胸に秘めている人は、寒さの厳しい冬の時期から着々と準備を進めているにちがいありません。
私は大相撲とプロ野球の大ファンです。初場所が終了し、大相撲ロスを感じていましたが、今日からプロ野球の春のキャンプが始まったので、ワクワク感を感じています。地元紙のスポーツ欄を開くと、12球団の監督のキャンプに臨む談話が掲載されていました。
昨シーズン、リーグ優勝が手に届くところまで来ていながら、9月の大失速で4位に終わった広島カープの新井監督は、「打撃の比重は大きい」と語り、得点力不足の課題解決に取り組む姿勢を強く表明していました。
プロ野球の選手たちは、年間143試合という長いシーズンが終わり、日本一も決まり、国際試合などの全ての日程が終了すると、約1カ月間は心身の休養期間を設けて年間の疲れを取り除きます。そして、正月が明けると、個人や気の合う仲間たちと国内や国外のあちこちで自主トレに励んでいます。
個人や仲間たちとの基礎体力づくりを終えた選手たちは、2月1日には選手全員が合流しキャンプを行います。キャンプが成功するか否かが、リーグ優勝し、日本一を達成することができるかどうかの鍵を握っているのです。
野球に限らず、プロは結果がすべてです。新聞の監督談話も昨年のリーグ優勝の監督談話が一番先に掲載されます。シーズンが始まってからも、多くの野球解説者は昨年度の順位を引き合いに出しながら解説されます。
悔しいけれど、監督や選手たちが昨年の順位を引きずっていては満足のいく戦いはできません。胸の中のモヤモヤ感を取り去るには、プロは優勝するしかないのです。優勝こそが、精神的にも肉体的にも極限の状態まで追い込み、戦ってきた自分への最大のご褒美であり、癒しとなるのです。
全くプロスポーツの経験がない一ファンの私がこれ以上語るのはおこがましいので話題を変えます。
梨づくりを始めて15年目に入ります。秋に満足のいく梨を育てるためには、冬場の作業の“剪定”と“棚づけ”が、とても重要な作業であることがようやく理解できるようになりました。
剪定作業では、古い枝や弱った枝を切り落とします。小枝の先に芽を出している、梨の実をならす「花芽」は、原則1つに絞り、その他の花芽は取り除きます。この見極めが梨づくりの決め手の一つなのです。
棚づけ作業は、1年後、2年後、3年後を見越して、どの枝を残すのか判断しなければなりません。ここでも神経を使います。そして、梨の枝は麻紐で鉄パイプや針金に固定します。台風シーズンに強風で梨枝が揺れ動き、収穫前に梨が落果するのを防止するためです。
麻紐は毎年ほぼ全てを取り替えて締め直さなければなりません。梨楽庵の梨の木はわずか10本ですが、専業の梨農家の方にとっては大変な作業なのです。
プロ野球の選手たちは万全な練習環境の中で鍛えるために、春のキャンプは温暖な気候の九州の宮崎県や沖縄県で主に行われます。しかし、鳥取県が特産の二十世紀梨にとっては、暖かい冬は大敵です。昨年度は暖冬のために全国的にカメムシが大量発生し、果樹を中心に農作物に大きな被害が発生しました。
梨の木も花芽も、寒さをじっと耐え忍ぶことで、良い梨を実らせる基礎体力が養われるのです。特に、二十世紀梨は、夏の暑さと冬の寒冷期のバランスが良い鳥取県の自然環境に適した品種なのです。
鳥取県の中央部に位置する湯梨浜町は日本一の二十世紀梨の産地となっています。その理由の一つが、梨の木が折れない程度の積雪量が毎年あることです。害虫除去には雪は大歓迎なのです。
