お好み焼きから学んだこと
梨楽庵

10年前の広島出張の収穫の2つ目は、お好み焼きから学んだことです。広島出張は3日間の日程でした。私はその3日間に3回お好み焼きを食べました。人生初めてのことです。
なぜ3日間も続けて食べても飽きなかったのか、理由は何だったのか、真剣に考えてみました。わかったことは、お好み焼きづくりには人を引きつける魅力があるからだ、ということでした。

お好み焼きの粉の生地を鉄板に落とし生地を丸く広げる導入場面には、ワクワク感があります。熱々の鉄板が食材と触れることで発する音もワクワク感を高めます。
展開場面では、生地が焼き上がるとたっぷりとキャベツをのせて肉や卵やそばを加えてひっくり返します。お好み焼きの宙返りがピタッと決まると、その職人技に思わず拍手をしたくなります。
最後のまとめの場面では、刷毛でたっぷりとたれを塗り、青のりとマヨネーズで模様を描き仕上げます。出来たてのお好み焼きが目の前に運ばれると生唾が出てきます。

お好み焼きづくりを観察していると、学校の授業もお好み焼きづくりと同じだと感じました。基本となる導入、展開、まとめの場面がしっかりと準備されていれば、子どもたちに学ぶ力をつけることができるのです。
そんな授業に出合った子どもたちは、きっと明日も授業を食べたい、いや受けたいと思い、飽きることがなくなるのではないかと感じました。
先日、某紙の記事に目が留まりました。「(株)オタフクソース」と言えば、広島市に本社のあるお好み焼きの用途に特化したソースメーカーとして全国的に有名な会社です。
この会社では、30年以上前から新入社員研修にお好み焼きの調理方法を学ぶ実技研修を取り入れているそうです。鉄板の温度は水の蒸発具合で判断し、焼き加減は湯気の状態を観察するなど、細かな実技指導がされています。
17人の新入社員たちは、初日は関西風のお好み焼きを、二日目はそばを入れる広島風のお好み焼きに挑戦するそうです。オタフクソースの新人研修の担当者の方は、「お好み焼きを作れて初めて社員として一人前です」と話していました。
お好み焼きは私も妻も大好物です。妻がつくるお好み焼きは割と手軽に作れる関西風が多いのですが、時々、手間暇のかかる広島風のお好み焼きをお願いしています。
手前味噌ですが、妻のお好み焼きは、関西風も広島風もかなり美味しいのです。皆様も一度、梨楽庵でお試しください。

ホットプレートで作ります

妻が作った関西風お好み焼きです

妻が作った広島風お好み焼きです
