朝ドラは生きる活力
梨楽庵

「何(なん)なの この リズム 無重力みたい ブギウギが私(わたし)の心を軽くするの 大空を羽(は)ばたけるの ブギウギ ウギー ブギウギ ウギー 魔法の言葉 体が自然に踊り出す」
この詩は、3年前に放送されたNHK朝の連続テレビドラマ、いわゆる朝ドラ「ブギウギ」の主題歌「ハッピー☆ブギ」の出だしのフレーズです。
冒頭の歌詞に、「何なのこのリズム」とありますが、全くその通り。「何なの?」これまで一度も聞いたことのない音感。初回は、捉えどころのない曲想に不思議な感覚だけが耳に残ったのです。
しかし、何度も聞いているうちに、体が自然に踊り出す魔法のリズム感が溢れた名曲だと感じるようになりました。作詞作曲を手がけた服部隆之さんは、やっぱり天才なのかもしれません。
私は朝ドラの大ファンです。朝、BSで再放送されている過去作と、地上波で放送されている今の作品と、昼に再放送されている過去作を毎日録画し、食事時に視聴することを一日の楽しみの一つにしています。朝ドラに魅力を感じるのは、脚本と番組構成が素晴らしいからです。
番組で取り上げられるヒロインは、苦労しながらも多くの人たちとの出会いを通して、自分らしい生き方を見つけ、力強く人生を歩んでいきます。家族をはじめ、ヒロインを取り巻く周りの人たちは、ヒロインから元気や勇気をもらいます。ヒロインが壁に突き当たり、もがき苦しんでいる時には、ヒロインも周りの人たちから元気と勇気をもらいます。
だからこそ、再び立ち上がり、前を向いて突き進むことができるのです。抜群の筆力のある脚本家によって創作されたドラマのヒロインたちが、常に前向きに生きようとする姿が視聴者に感動を与えているのです。
番組構成も見事です。月曜日から金曜日の5日間に、一日わずか15分のドラマが一週間単位で完結し、次週にはまた新たなドラマが展開されます。こんな番組構成は他の番組にはありません。毎日がワクワクドキドキ、いや、ブギウギ ウギー ブギウギ ウギーのドラマ展開なのです。視聴者が朝ドラに釘付けとなってしまうのも当然です。
脚本や番組構成だけでなく、朝ドラの主題歌も素敵です。これまでにも朝ドラのヒット曲はたくさんあります。私の大好きな曲は、AKB48が歌って大ヒットした「朝が来た」の主題歌「365日の紙飛行機」です。初回に放送された時から私のお気に入りの一曲になりました。
「朝の空を見上げて 今日という一日が 笑顔でいられるように そっとお願いした」出だしの歌詞にあるように、大人も子どもも朝起きると、職場や学校で過ごす一日が気になります。上司や同僚と楽しい会話ができるだろうか。仕事ははかどるだろうか。クラスの友だちと楽しい会話ができるだろうか。勉強もよく理解できるだろうか。誰もが笑顔を交わし合う一日であることを期待しながら、出勤し、通学しているのです。
朝ドラについて書いているうちに、朝ドラが国民的な人気番組である理由がわかってきました。プロデューサーさんたちは、全ての国民に今日という一日を明るく元気に過ごしてほしいという強い願いを持ちながら番組を制作されているにちがいありません。
だからこそ、どのような困難な出来事に出会っても、必ず前を向いて生きようとするヒロインの姿を描き続けているのです。さあ、『ひまわり』、『風、薫る』、『マッサン』の来週はどんなドラマ展開かな?
