農家民宿 梨楽庵ブログ

山陰海岸ジオパーク①

風景

   日本海の宝石箱「鴨ケ磯」の全景です

 世界遺産や日本遺産、国立公園については幅広い年齢層の方々によく知られているのですが、山陰海岸ジオパークについては、まだまだ認知度が低いように感じられます。

 山陰海岸ジオパークとは、鳥取県と兵庫県と京都府にまたがる山陰海岸国立公園とその周辺からなるジオパークのことです。山陰海岸ジオパークは、平成22年(2010年)にギリシャで開催された国際会議で認定されました。

 ジオパークとは、科学的に見て特別に重要で、貴重な美しい“地質遺産”を含む自然公園のことです。ジオパークは自然遺産を保護するだけでなく、その地域で行われているガイドの育成や地域振興策などの継続的な活動も重視されていて、4年に1度の見直しがされています。鳥取県内では、浦富海岸地域と鳥取砂丘地域と浜村から青谷にかけての地域が認定されています。

 一昨年7月、再認定の審査のために国連教育科学文化機関(ユネスコ)の審査員2名が鳥取県、兵庫県、京都府のジオサイトを視察しました。9月になり、ベトナムで開催された第9回ユネスコ世界ジオパーク・カウンシル(注1)で審議され、2028年まで“世界ジオパーク”として継続することが決定しました。

 今回のブログでは、山陰海岸ジオパークの鳥取県内の指定地域の中でも一番の景勝地についてご紹介します。

 山陰海岸ジオパークの指定地域の内、京都府網野海岸から鳥取砂丘までのおよそ75㎞の範囲は、今から63年前の昭和38年(1963年)に“山陰海岸国立公園”に指定されています。

 この地域の海岸は、山が海に迫り、険しくて複雑な沈降海岸となっています。いわゆるリアス式海岸の地形が続いているのです。日本海の荒波によって形成された「海食崖(かいしょくがい)」や、向こう側まで貫通した洞穴の「洞門(どうもん)」や洞窟、岩礁などの海食地形を数多く見ることができるのです。

 荒々しくて複雑な岩の造形美が最大の魅力で、岩石の種類も豊富で、「地質の公園」とか「岩石美の公園」とも呼ばれています。日本海の海面変動や地殻変動の様子を知ることができることがジオパークに指定された理由の一つなのです。山陰海岸国立公園内では、海中景観の特に優れた地区が「海域公園」として5ヶ所指定されています。

 鳥取県内では、浦富海岸海域公園が指定されています。浦富海岸は、東は兵庫県境の岩美町陸上(くがみ)岬から西は岩美町大谷に至るおよそ15㎞の海岸のことです。「浦富(うらどめ」とは、「浦」(海辺を意味する)に豊かな「富」があるという意味です。浦富海岸は鳥取市の東隣の岩美(いわみ)町にあります。

( 次号へ続きます )