農家民宿 梨楽庵ブログ

大山賛歌(だいせんさんか)

風景

新緑の「鍵掛峠」(かぎかけとおげ)は絶景ポイント

     光輝く、西日本最大のブナ林

   日本一長い自然石の参道(約700m)

  足元を確かめながらゆっくりと歩きます

   国指定重要文化財「大神山神社奥宮」

石段を登り切った右手に「ダイセンキャラボク」が見えます

 

   荒々しい姿を見せる大山の北壁です

 6月も中旬を迎えました。昨日から日中の気温が高くなり、地域の防災無線では熱中症予防の呼びかけがされていました。梨楽庵では、農作業は炎天下は避けて、朝は5時頃に起床し、5時30分頃から作業を始め、遅くとも7時30分までには帰宅するように農作業のスケジュールを変更しています。

 さて、中国地方の最高峰(1729m)ふるさとの名山、大山は昭和11年に日本で3番目の国立公園に指定され、今年で88年になります。最初の名称は「大山国立公園」でしたが、岡山県の蒜山地域、島根県の隠岐島、島根半島、三瓶山が追加指定され、「大山隠岐国立公園」と呼ばれるようになりました。その後も、鳥取県と岡山県の県境にある毛無山地域や三徳山地域が国立公園に編入されました。

 つまり、大山隠岐国立公園は、鳥取県、島根県、岡山県の三つの県にまたがる国立公園なのです。ただ単に範囲が広いだけでなく、山あり、海あり、変化に富んだ海岸線あり、島々あり、草原もあるという多彩な顔を持ち、魅力一杯の国立公園なのです。平成28年には、「地蔵信仰が育んだ日本最大の大山牛馬市」の文化的な価値が認められ、日本遺産に認定されました。

 国宝「投入堂」のある三朝町の三徳山地域は、「日本一危ない国宝鑑賞と世界屈指のラドン泉」のキャッチフレーズで、「六根清浄と六感治癒の地」として県内では最初に日本遺産に認定されています。富士山は既に世界遺産に認定され、コロナ感染症が収束してからは、再び観光客が押し寄せています。私は個人的には、大山隠岐国立公園も世界遺産にふさわしい価値のある郷土の宝物だと誇りに思っています。

 およそ半世紀ほど前、昭和47年に、第27回大山国体冬季大会が大山町で開催されました。大山町では、地元で開催される国体を盛り上げるために、大山をたたえる詩を募集しました。すると、全国から736点の作品が集まったのです。選ばれたのは、松田美代子さんの「わが心の山」という作品でした。驚くことに、松田さんは大山中学校の3年生だったのです。この詩に、素晴らしい曲がつけられ、4人組の男性グループのデュークエイセスによって歌われて大ヒットしたのです。「大山賛歌」の歌詞を紹介します。

1番 あなたがもしも ひとりになって 

   静かにこころをみつめてみたい

   そのときは 大山に行こう  

   きゃらぼくの みどり葉(は)が 

   あなたのさびしさを つつんでくれる 

   そう、大山はみどりが いっぱいだから

2番 あなたがもしも 愛する人と 

   明日(あした)のひかりを 夢みてみたい  

   そのときは大山に行こう  

   北壁(きたかべ)の きびしさが

   ふたりに人生を おしえてくれる 

   そう、大山はひかりが いっぱいだから

3番 あなたがもしも 自然の中で 

   親しい仲間と 話してみたい

   そのときは 大山に行こう 

   銀(しろがね)のいただきで

   小鳥があこがれを うたってくれる  

   そう、大山は小鳥が いっぱいだから

 平成5年、再び冬の国体が大山で開催された時も、大山讃歌は開会式で演奏されています。その後、町村合併等で紆余曲折がありましたが、平成27年、町村合併10周年の年に、正式に「町民歌」となり、今も愛され歌い継がれています。大山賛歌は私も大好きな曲です。5月下旬ごろから大山が新緑の季節を迎え、登山シーズンが始まると、なぜか無性にこの歌を聞きたくなってくるのです。

 中学校に勤務していた頃は、学校行事の定番の一つが大山登山だったので、生徒たちを引率し、何度も大山登山を体験しています。しかし、若いころは、大山があまりにも身近な存在だったので、魅力を十分には理解することができなかったように思います。年を経て、知識と山登りの実体験を重ねたことで、伯耆富士大山が多様な魅力に包まれた名山であることが理解できるようになったのかもしれません。20代後半の夏休みに、静岡県で高校の先生をしていた友人のお世話になって、富士山の夏山登山を体験した私だからこそ、ちょっぴりドヤ顔ができるのです。